alert(123);
入力が終わったら保存します。この時に重要なのが拡張子です。ファイル名の最後に付くのが拡張子です。.jsを付けて保存する必要があります。ここでは
sample1.jsx
として保存します。拡張子が.jsまたは.jsxになっていないとPhotoshop CS2から選択し実行することができません。CS2以降では拡張子は.jsxに統一されていますので、拡張子は.jsxを使うようにするのがよいでしょう。
保存したらファイルメニューから「スクリプト」→「参照...」を選択してください。実行するJavaScriptファイルを選択するダイアログが表示されます。ここで先ほど作成し保存したファイルを選択します。すると画面上に警告ダイアログが表示され、そこに123と数字が表示されます。先ほど作成したプログラムのalert(123);の123の数字を変えて再度実行してみてください。設定した数字が表示されるはずです。
これでPhotoshop CS2からJavaScriptを実行させる最初の段階を越えました。あとは、プログラムを作成して試行錯誤していく事になります。
もう少し先に進みましょう。さきほどは数字を表示させましたが、文字列も表示させることができます。以下のように入力し、先ほどと同様に保存しPhotoshop CS2から実行してみてください。
alert("Photoshop CS2");
警告ダイアログにPhotoshop CS2という文字が表示されたはずです。文字列を表示する場合には"と"で表示させたい文字を囲みます。日本語も表示させることができます。
alert("日本語です");
日本語を表示させる場合には文字コードが問題になる場合があります。基本的に実行するスクリプトファイルの文字コードはUTF-8にします。これは普段使われている日本語文字コードであるSHIFT JISとは異なるので注意が必要です。Windows XPでは付属のメモ帳MacOS XではJEDITなどが対応しています。
それでは次に簡単な足し算を行ってみましょう。JavaScriptでは多くの演算記号がありますが、まずは足し算を行わせます。以下のプログラムを入力し実行させてください。
alert(12+34);
警告ダイアログには46と表示されるはずです。これは12と34を足した結果が表示されています。JavaScriptでは値を足したい場合には+記号を使います。これは小学校で勉強した四則演算の記号と全く同じです。整数値だけでなく小数値も計算できますし、複数の足し算もできます。
alert(2.5+4+1.5);
ただし、小数値の計算を行わせると若干の演算誤差が発生します。どうしても期待通りの数値にならない場合は演算誤差が発生している可能性があります。
足し算以外に引き算や、掛け算、割り算も計算できます。それぞれ以下のように対応しています。
処理 | 算数の計算記号 | JavaScriptでの計算記号 |
---|---|---|
足し算 | + | + |
引き算 | - | - |
掛け算 | × | * |
割り算 | ÷ | / |
例えば2×4は
alert(2*4);
のように書きます。12/6であれば
alert(12/6);
となります。足し算や掛け算が混ざっている場合には掛け算、割り算が優先され、その後に足し算、引き算が行われます。これは小学校で習った算数と全く同じです。
場合によっては計算の順序を変えたい場合があります。このような場合は()を使って先に計算させたいところを囲みます。例えば
alert((1+2)*3);
とすると1+2が先に計算されてから3との掛け算が行われます(結果は9)。
計算ばかりしていては面白くないでしょうから、次はPhotoshop CS2で新規にドキュメントを開くプログラムを作成してみましょう。